NITTETSU P&E TIMES PROJECT STORY

NITTETSU P&E TIMES PROJECT STORY

日鉄P&Eが手掛けたプロジェクトをご紹介します

Project04

タイで多くを学びタイ

海外プロジェクト実行人材の獲得と
業務拡大を目指して

2021年1月、THAI NIPPON STEEL ENGINEERING & CONSTRUCTION CORPORATION, LTD.(TNS)に着任し、3か月が経過しました。今回の派遣(出向)は、日鉄P&E内部に海外プロジェクトを実行できる人材を確保するため、日鉄エンジニアリングの協力のもとTNSで、工事管理、プロジェクトマネジメントそして営業までを含めて海外事業を遂行していく上で必要であると考えられる事項を幅広く学ぶことを目的としております。

Overview プロジェクト概要

  • TNSにおいて実行されているプロジェクトでプロジェクトマネジメントを経験し、プロジェクトマネジメントスキルを習得する。
  • TNS新規事業展開への参画を通じて東南アジア業務状況/歩掛等の習得をする。
  • TNSとの日鉄P&E(以下NSPE)協業可能性を探索する。
  • タイおよび周辺国におけるNSPE海外事業の可能性を調査する。

現在、派遣の主目的である海外のプロジェクトマネジメントスキルを習得するため、TNS実行プロジェクト、PTTEP(タイ石油公社)-15.5基のWHP(wellhead platform)製作(Topside + Jacket)の現場/Bangpakong yardに勤務しております。このWHPの実行プロジェクトを通して、プロジェクトマネジメント(プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツールと技法をプロジェクト活動へ適用すること)における5つのプロセス群(5種類の作業工程(立上げ、計画、実行、監視/コントロール、終結)の集まりで成り立っており、プロジェクトの大きな流れ)の活動を学んでいます。

出荷用のトレーラー。
ここで製造した水素を各地の水素ステーションに運搬します。

日鉄P&EのTNS実行プロジェクトメンバーをご紹介!

TNSプロジェクトメンバー R.F

TNSプロジェクトメンバー R.F

TNSプロジェクトメンバー E.N

TNSプロジェクトメンバー E.N

Difficulty 海外プロジェクトの難しさ

プロジェクトの進め方は同じ

海外プロジェクトと私たちの日本国内プロジェクトに大きく変わりはないと考えています。プロジェクト実行体制や外注業者との所掌範囲、適用基準等は、当然違いますが、プロジェクトの進め方や施工(品質、安全、工期、コスト)管理、PDCAサイクル(※2)、リスクアセスメント(※3)等、日本同様に実践されています。TNSでのプロジェクト組織は機能的に運用しており、品質/安全/工期/コスト等を各部署がそれぞれ管理しています。これは、生産性の効率化を狙ったものだと理解しています。

(※2)PDCAサイクル…Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法
(※3)リスクアセスメント…潜在的な危険性又は有害性を見つけ出し、これを除去、低減するための手法

Upper Deckの据付状況です。TopsideはESDVデッキ、Lowerデッキ、Mezzanineデッキ、UpperデッキがありUpperデッキは一番上のデッキになります。

海外プロジェクトの難しさ

海外プロジェクトマネジメントの難しいところは、コミュニケーションを様々な働き方、年齢、国籍、専門領域、民族性、人種、性別等の違いを考慮して行うことです。
TNSでは、タイ、フィリピン、インド、日本の方々が在籍しており、会議や会話、書類では英語を使用しています。しかし、皆さん英語が母国語というわけではなく、完璧なコミュニケーションをとることには苦労します。ここで意思疎通がうまくできないと、工程が計画通りに進まなくなることに繋がります。TNSではプロジェクトでコミュニケーションが適正に行われるために、プロジェクトに関する用語や認識を定義しています。また、PMBOK®ガイド(※4)に記載されている用語も共通用語としています。これは、海外で様々な国の方々と同じプロジェクト業務を行う中で重要なことだと認識されています。現場では多くの作業が行われており、分からない事や確認したい事があると、写真や図面を見せながら、また絵を書きながら英単語を並べ、時には身振り手振りで理解できるまで行っています。いろいろと工夫しながら海外プロジェクトでのコミュニケーション能力も身に着けていきたいと思います。

(※4)PMBOK® … Project Management Body of Knowledgeの略。プロジェクトマネジメントに関するノウハウや手法を体系立ててまとめたもの。

Future 今後に向けて

現在、製作のピークを迎えているWHPも、2021年5月上旬の出荷を皮切りに続々と現地(海上)へ船輸送されます。出荷までの工程管理や工程調整、設計通りの仕様に仕上がっているかの確認や仕上がりまでの残作業をリスト化し(Punch List)、出荷の遅れや、出荷後の手戻り作業を減らすようにしています。この対応については、管理方法や管理体制等をしっかり確認していきたいと思います。ご安全に!

TNS-Bangpakongの食堂です。社員と協力会社の人も利用しています。食堂は2か所あり毎日大盛況、品数も豊富です。

※掲載している人物の肩書き及び役職は
プロジェクト当時のものとなります。